2018年8月18日(土)から25(土)にかけて『 Dari K(ダリケー) と行くカカオ農園ツアー2018 』に参加してきました!! 目的地はインドネシアはスラウェシ島のポレワリ・マンダール県。
ツアー3日目 8月20日(月)の内容をレポートします♪
★前日のツアー2日目の様子はこちら!!
※3日目のスケジュールは本記事の最後の方にまとめています。
Dari Kアドバイザー松井さんの取り組み紹介
3日目はいよいよ、お待ちかねのカカオ農園へ行く日です。待ちに待った生カカオとのご対面です!!
とその前に午前中はお勉強の時間です。
まずはツアースタッフの一人、Dari Kアドバイザーの松井和久さん(松井グローカル合同会社)の自己紹介とインドネシアでの取り組みをご紹介いただきました。
松井さんの会社公式サイト→http://matsui-glocal.com/
松井さんの個人Twitter→https://twitter.com/daengkm
松井さんのお言葉の中で、印象的だったのが、”アウトローな人生を” です。誰かに左右されず自分らしく生きていらっしゃるんだなぁと感じました。もちろん、松井さんの過去経歴やこのツアー中の行動からもそう感じました。
インドネシアと日本を繋ぐ活動をしている中で、Dari Kの吉野さんと出会い、今のような形でDari Kアドバイザーとしてもご活躍されていらっしゃいます。
DariK & KICの取り組み紹介
その後、Dari Kの河村さんより、吉野さんのエピソードとDari K設立の経緯について、Dari K創業者の吉野さんになりきって話してくれました。
Dari Kさんができた経緯は知らなかったのですが、吉野さんがカカオ豆を600kg買うことになってしまったことから始まったそうで、その話がとても面白かったです♪
続いて、KIC(Kakao Indonesia Cemerlang)でご活躍されている足立こころ(写真)さんから、KICの活動に関してのレクチャーです。
ちなみに、KICとはインドネシア現地法人で、生産者と消費者を近づけ、生産者にやりがいと誇り、消費さはには安心安全かつ最高品質のチョコレートを届けたいという想いで設立されました。
KICに関する詳細はこちらのサイトをご覧ください。→http://pt-kic.com/about/
インドネシアのカカオ農家の実態やKICが行なっている活動に関して、資料を元に説明し、カカオ農園に行く前の前提知識をレクチャーです。チョコレートにするカカオ豆は発酵という工程が鍵とされていますが、発酵という行為が負担大で実際できていない農家さんもいることや、カカオ栽培をする農家さんが少なくなって来ていることなど。
大変勉強になります!!
スタッフのみなさんは本当に仲良くって、ツアー中はいつも笑いが絶えませんでした♪ 日本にいてもインドネシアにいても心はひとつという雰囲気が伝わってきました♪
朝のレクチャー会の最後は女性メンバーだけ集まってのじゃんけん大会。何のじゃんけん大会だったかは5日目の記事をご覧くださいね!!
さて、いよいよカカオ農園へ。まずはカカオ農家さんでランチなのでお宅へと向かいます!!
発酵カカオ豆がお出迎え♪
バスで移動すること1時間ほどすると到着。到着すると早速、天日干しされているカカオ豆たちがお出迎えしてくれました。
感動!!
この瞬間に出会えたことにとてもテンションが上がります。写真の地面一面の茶色いのがカカオ豆です。
周りが見えないくらい一目散にバスを降ります。すると、酸味のあるツンとした香りがふわ〜と風に乗って届いてきました。カカオ豆だとわからなければ、もしかしたら、臭い!! って思ってしまうかもしれません(笑)
ここは2日目に挨拶してくださったHerwin(ヘルウィン)さんのご自宅です。今日から5日目(8/22)まではランチやディナーはこちらのヘルウィンさんのご自宅でお世話になります。ヘルウィンさんもご家族のみなさん笑顔でツアー参加者全員を温かく迎えてくださいました!!
そして、テーブルの真ん中には手作りのお菓子を準備してくださっていました。どれも美味しくてあっという間に売り切れるほどの人気でした♪ このような心遣いも嬉しいですし、勉強になります。
わたしは右のチョコクッキーが一番好きで、数枚いただいちゃいました♪
ヘルウィンさんお宅でいただいたランチです。ホテルでいただく食事のようでものすごく美味しかったです♪
テンペという大豆を発酵させた食品を揚げたおかずが最高においしかったのを覚えています。写真の11時あたりある四角のおかずがそのテンペです。
今日から毎日このような美味しいごはんとお菓子がいただけるなんて、とても贅沢!!
インドネシアの時間感覚を体験
ランチを食べ終わり、そのあとはカカオ農園を楽しむための見学ポイントのレクチャーです。
まだカカオ農園には行きません!!笑
この時点でまだ14:30。この時間ですと気温が高く、カカオ農園に行ってもバテてしまうからです。
インドネシアの農家さんはお昼の時間は十分に休憩をとって、涼しい時間帯(午前や夕方)に農園に出ていらっしゃるそうです。体力とゆとりが大切なんですね。日本でのせわしい生活がうそのようにゆっくりとした時間が流れていて、とても居心地の良かったです♪
これも、インドネシア体験のひとつですね。
レクチャーが終わり、いよいよバスでカカオ農園に移動です!!
念願の!! カカオ農園へ!!
ついに、カカオ農園です!!
数人のチームごとに入園。もうテンションが上がりすぎて、きっと目がキラキラしていたと思います(笑)
農園で行うのは以下の3つです♪
- カカオの苗木を植える。
- カカオの実を収穫する。
- カカオのパルプ&豆を生で食す。
ワクワクしかない!!
どんどん奥に進んで行きましょう♪
カカオ農園散策
あちらこちらにカカオの実!!
カカオ農園なので当たり前っちゃ当たり前なんですが、この光景を目の前で見てしまうと自然とテンションが上がってしまいます(笑)
こちらはカカオの花。
とても小さくてかわいらしいです。このあとあのカカオの実(カカオポッド)になるなんて想像ができないです。花のときは、まだ茎の部分は細くてか弱い感じなんですね。
花が咲き終わり、カカオの実がなり始めています。
まだまだ3cmくらいの赤ちゃんカカオポッド。小さくてかわいかったです♪ 花のときはあんなにか弱そうな茎がもうこんなに太くなるんですね!!
木の幹に花が咲き、実ができるのもカカオならではで見慣れないので、不思議な感覚になります。
そして、ある程大きくなったカカオポットです。
まだ青々としており、収穫に至らない状態ですが、もう15cm程の大きさになっていました。ここからまた大きくなって収穫を迎えるまで成長が楽しみです♪
カカオは直射日光を嫌い日陰を好むので、シェードツリーという高さのある木々に守られています。シェードツリーとして使われるのはココナッツやバナナの木です。この農園にももちろんありました!!
バナナもとても立派に実っていました♪
また、無農薬あるいは減農薬のため、カカオの近くに唐辛子やレモングラスなどを植えています。写真は唐辛子。赤い小さな実がなっています♪ よく見ていないと見逃しそうになりました(笑)
カカオを植樹しよう
カカオ農園に自分たちでカカオの苗木を植えます♪
穴を掘ってくれていますので、ここに苗木を入れて土をかぶせます。この苗木の状態になるまでも大変なので、大切に植樹させていただきました。大きくなるんだぞ!!と願いながら。
カカオは苗木から結実するには3年かかると言われていますので、この木が実をつけるのは2021年以降。楽しみです!!
カカオの実を収穫しよう
カカオの実の収穫です。収穫できる実を農家さんに見定めてもらい、ハサミでチョッキン♪
カカオの実の収穫はナタを使うイメージがありましたが、危険な道具を使わないことを大切にしているDari Kさんならではの道具です。
切った茎の部分の香りも嗅いで見たのですが、あのチョコレートのような香りは全くなく、普通に樹液の香りがしました。
大きさも色も様々なカカオポッド♪
カカオの農家さんに収穫しても良いカカオポッドを指示してもらうのですが、正直、まだ収穫できないカカオポッドとの違いがあまりよくわからなかったです(笑) ここはもう熟練の目利きなんでしょうかね。
カカオのパルプ&豆を生で食べよう
カカオ農園だからできること!!
それは採れたてフレッシュのカカオのパルプと豆を食べられること。
パルプとは写真の白い実のことで、これはカカオ豆を覆っています。カカオポッドをパカっと割ると写真のようにモリモリとしたカカオパルプが!! 香りはバナナのようなライチのような爽やかな香りです。
軽く粘り気がありますが、ベタベタになるほどではありません。それにしても綺麗な白いパルプです。豆も明るい茶色なのが薄っすらと見えます。
それではさっそくいただきます♪
パルプ(白い部分)をつけたままで、口の中にパク。
しばらく舐めてパルプを味わいます。香りはほんのりバナナ+ライチ。味は優しい甘さで酸味は少しあるものの柔らかい。舐めてるだけで美味しくて、いくつでも食べられちゃいます♪
そして、豆をかじると、、、
ものすごく苦い!!
これは想像以上でした。かなり苦い印象で渋みも少々ありました。これがあのチョコレートになるの?と疑いたくなるほどです。豆の断面は鮮やかな紫色をしています。茶色ではないところも、チョコレートを想像できないですね(笑)
カカオは不思議な食べ物です。
貴重な体験をたくさんさせていただきました!! 楽しかったぁ♪
カカオのあとのお楽しみ
カカオ体験のあとはシェードツリーとしても活躍のココナッツのジュース♪ さっぱりしてて美味しいです!!
ココナッツジュースを飲み干した後のお楽しみ。飲み干したココナッツの実を半分に割ってその中に、グラメラ(パームシュガーの一種)の液体を注ぎます。
中に残ってるココナッツの実を削ぎながら混ぜていただきます。これも美味でした!! 大満足♪
カカオ農園で十分楽しんだので、カカオ農家さんの自宅に戻り、次はカカオ豆の発酵工程を見学しましょう!!
発酵中のカカオ豆に触れてみよう
農家さん宅に戻ると、干されていたカカオ豆が麻袋に詰められていました。来た時に感じたツンとした香りはあまり感じなくなっていました。
それでは発酵工程の見学です!!
木箱の中にバナナの葉を敷き、その中でカカオ豆を発酵させています。まだ発酵工程に入ったばかりなので、あのツンとした香りはまだありません。発酵は5〜7日かけて行うそうです。
カカオ豆の発酵は嫌気性発酵と好気性発酵の2段階で行います。
初めは木箱に豆を入れたら動かす、空気も通さないように発酵させます。これが嫌気性発酵。これを1〜2日ほど。ここでパルプの甘みがアルコールへと変化します。
続いて、カカオ豆を混ぜて空気を通します。これによりアルコールが酢酸へと代わり、カカオ豆の渋みを和らげてくれます。これを2〜3日ほど。
状況によって発酵期間は変わるので、状況見合いで日数は前後します。
発酵中のカカオ豆に手を入れて、温度を体験です!!
豆の感触はぬるぬる。
表面にある豆の温度は熱かったですが、中の豆の方がもっと熱かったです。手を入れられない温度ではなく、少し熱めの温泉のようで、ずっと手を入れていると、だんだんと心地の良い温かさになります。ぬるぬるなので、水質が滑らかな温泉に入ってるような感覚でした(笑)
発酵中、カカオ豆の温度は50度くらいまで上がるそうです。
このぬるぬる、水洗いだけではなかなか落ちない。。。なので、砂をまぶしてぬるぬるを落とし、水洗いします。
農家さんの腕が光る乾燥と選別
続いて、発酵が終わったカカオ豆たちの行き先、それは乾燥です!! ここで水分をしっかりと抜いておく必要があります。乾燥させる理由は、
- 再発酵のリスクを避ける
- カビの発生を防ぐ
これにより、カカオ豆の品質を維持した状態で出荷、保存ができるようになります。
写真の豆は乾燥初日のもの。まだみずみずしい感じが伝わってきます。
ちなみに、この乾燥台は農家さんたちの手作りだそうです。無いものは自分たちで作る。少しでも効率良く良質なカカオ豆作りに努力されていることが伝わります。
乾燥を終えると、カカオ豆の選別です。この工程は人の目と手で行います。こればかりは機械ではできないそうです。無数に穴の空いたテーブルの上で、ゴミや小石を取り除きながら、良い豆を選別していきます。
実は、このテーブルも農家さんの手作り!!
このテーブルができたおかげで相当効率が上がったそうです。すごい!!
今日体験した豆を並べました。左から順に以下の通りです。
- パルプ付き豆(①)
- 生の豆の断面(②)
- 乾燥初日の豆の断面(③)
- 出荷状態の豆の断面(④)
こうして並べると状態の変化が一目瞭然ですね。③の豆、発酵が終わって天日干しの初日なんですが、まだほのかに紫色をしていますが、④の乾燥が終了して出荷する豆はもうすっかり茶色です。
ちなみに、味はというと、③は苦味渋みはありますが後まで残らない程度、④は本当に少し苦味がある程度で風味が豊かでした。
今日のカカオ豆とのふれあいはここまで。農家さん宅に戻りましょう!!
KIC契約農家さんへ感謝の気持ちを
農家さんのご自宅に戻ると、KICと契約しているカカオ農家さんが一同に集まっていました。ちなみに、カカオ農家さんがこんなに集まることはほとんどないそうです。
大変貴重な機会に立ち会うことができました。
美味しいカカオを作ってくださっているおかげで、美味しいチョコレートを食べることができると、感謝の気持ちを伝えるとカカオ農産たちはとても笑顔で喜んでくださいました!!
あっという間の1日
この日は本当にあっという間でした。気づけばもう夜。今日も美味しい夕食をいただきます♪ ごはんが美味しくてお腹が空いてなくても食べられてしまうほどです。
食事を終えると、農家さんにお礼を伝えて、みなでホテルに戻ります。すっかり暗くなりバス車内のライトが少し綺麗に感じます。念願のカカオ農園を体験した参加者のみなさんも大満足でホテルに戻って行きました。
それにしても本当に楽しい1日でした。
3日目はこれでおしまい♪
3日目のスケジュール
スタッフのみなさん、本当にありがとうございます!! 1日終わってもダブルピースするほど素敵なスタッフの方々です!! それでは、3日目 8/20(月)のスケジュールを簡単にまとめておくとこのような感じです。
09:20 ホテル食堂に集合
09:30 松井さん&Dari K&KIC取り組み紹介
12:00 バス移動(ホテル→カカオ農家さん宅)
13:00 カカオ農家さん宅到着
13:10 昼食(約1時間半)
14:30 カカオ農園見学ポイントレクチャー
15:00 バス移動(カカオ農家さん宅→カカオ農園)
15:10 カカオ農園散策
16:50 バス移動(カカオ農園→カカオ農家さん宅)
17:10 発酵&乾燥工程見学
18:00 KIC契約農家さんへの授与式
19:00 夕食
20:20 バス移動(カカオ農家さん宅→ホテル)
21:30 ホテル到着&解散
明日(4日目)はスターになった気分になれる地元の小学生たちとのチョコレート作り体験です!!
まとめ
『 Dari K と行くカカオ農園ツアー2018 』の3日目 8月20日(月)の様子をレポートしました。このために参加したとも言えるカカオ農園についに足を踏み入れ、生のカカオに出会うことができました。
また、このツアーを通じて、改めて思ったことがあります。それは、実際に肌で触れることの大切さ。本やインターネットで写真を見たり文を読んだりしただけでは、(その時はそう思っていないのですが) わかってるつもりの状態。実際に肌で触れるからこそ、実感として得られるものなんだと思いました。
今回の旅を通じて、勉強だけで満足していた自分を反省しました。このツアー、チョコ好きなら参加すべし!!
カカオ農園散策だけでなく、インドネシアのことも色々考えられて構成されているツアー。明日も楽しみです!!
★ツアー4日目(カカオ50%優しい味)
★ツアー初日(カカオ10%ほんのり)
★ツアー2日目(カカオ30%香ってきた!!)
★ツアー5日目(カカオ60%満喫満足!!)
★ツアー6日目(カカオ80%後の余韻)
★ツアー7日目(カカオ100%完食!!)