パスカル・ル・ガック氏のデモレポート&レシピ公開!! @サロショ2017

サロンデュショコラ

こんにちは。しんごです。サロンデュショコラ(以降、サロショ) は2013年から毎年通っており狙ったショコラは確実にしとめています!!

サロショ2017のイベント、パスカル・ル・ガックさんのデモンストレーションに参加してきました。デモで披露してくださったガナッシュのレシピも公開です!!

最後になんと意外なプレゼントがありました!!

会場の座席に着くと・・・

イベント会場に入り、席に座るとこのような物がテーブルに置いてありました。

サイン入りの小冊子!!

ルガックさんの粋な計らい。こういうのって些細なことかもしれませんが嬉しいですよね!! この行為一つとっても優しい方なんだろうなぁと感じました。

そんなことをしみじみ思いながら、デモの開始を待つこと数分。いよいよデモが始まりました!!

毎年、日本のためにレシピ開発。

会場の拍手の中、パスカルさんが登場しました。他のショコラティエさんたちとは違い、調理台の横に立って全身を見せた上で挨拶されていました。

ルガックさん

「 こんにちわ。サロンデュショコラへようこそ!! 」

うーん。何かが違う。

わたしはパスカルさんのこの行動に何かを感じ取りました。優しいとかそういう言葉では表せない何かオーラのようなもの。

そして、調理台へ戻り、話を続けます。

ルガックさん

「 毎回来てくれてる人も居ますね。ここから見ると知ってる方もいます。」

こういうショコラティエさんとのやりとりができるのも、サロショならではで楽しいですよね!!

ルガックさんは毎回、日本のために新しいレシピを開発して持ってくるんだそうです。今回もこのあと、フランスにもどったらすぐに日本向けのレシピをまた考え始めるとおっしゃっていました。

さっそく試食のショコラが登場!!

今回、デモで作っていただけるのは、カルヴァドスとシナモンのガナッシュ。この作り立てをいただけました!!

そして、ボンボンショコラを2種を用意してくれました。

  • カルダモンのミルクチョコレートのガナッシュ
  • アーモンドとクルミのプラリネ

デモで調理しながら、ルガックさんのアイディアがどこから生まれたのかも一緒に紹介してくれました!!

ここで、さっそく、ボンボンショコラの試食が登場です。

左がカルダモンのミルクチョコレートのガナッシュ。右がアーモンドとクルミのプラリネ。

このボンボンショコラについても、デモ中に説明するからとのことで、待て!!の合図が出ました。「待て!!」の犬の氣持ちがすこ〜しだけわかった瞬間でした(笑)

ルガックさん

「 それでは、ガナッシュを作り始めましょう。」

その前に・・・!!!!!!

カルヴァドスとシナモンのガナッシュ材料

デモの続きの前に、いったんここで材料をまとめておきます!!

  • 35%生クリーム 560g
  • 転化糖(トリモリン) 80g
  • ショコラ(エクストラビター) 560g
  • ショコラ(カラク) 420g
  • シナモンスティック 35g
  • カルヴァドス 80g
  • 無塩バター 30g
  • サルタナレーズン 適量 ※

※白いサルタナレーズンは下ごしらえが必要です。洗った後にレーズンのみ鍋にいれてゆっくりと温めます。だんだんレーズンからでる糖分でキャラメリゼされ膨らんできます。そこにカルヴァドスをいれてフランベしておきます。

ということで、デモ再開です!!

美味しいショコラを作る秘訣とは?

生クリーム(560g)と転化糖(80g)を鍋にいれて、煮立てます。

ブラックチョコレートはエクストラビター(560g)とカラク(420g)を用意します。そして、ブラックチョコレートの一部は溶かしておきます。こうすることでガナッシュが作りやすいんだそうです。

そして、ルガックさんは美味しいショコラを作る秘訣を教えてくださいました。

ルガックさん

「 美味しいショコラを作る秘訣は素材。いかに良い素材を選ぶかがとても大事です。」

生クリームがしっかりと沸騰していることを確認して、ここで、シナモンスティック(35g)を割って鍋に入れます。

ポイントは割ることです。割ることでしっかりと香りが生クリームに移るそうです。香り出しに約6分間かかるとのことなので、ボンボンショコラの説明をしながら、アンフュゼ(香り抽出)していきます。

カルダモンとの出会い

カルダモンのミルクチョコレートのガナッシュをいただきながら、ルガックさんがどうやってカルダモンと出会ったのかを教えてくださいました!!

カルダモンはとても香りが出やすいスパイスでお料理にもよく使われています。ルガックさんは今までショコラにカルダモンを使ったことがなかったそうです。

今回、使ってみたい!!

そう思わせたくれたのは奥様の手料理だったそうです。

ルガックさんの奥様がタジン料理を作ったときにカルダモンを使っていて、これだ!! ときっかけをもらったとのことでした。

そこから試作を繰り返して、ミルクチョコレートと合わせるのが良いという結論に致しました。隠し味に少しだけブラックチョコレートも入れています。その理由としては甘ったるさを和らげるためだそうです。

このカルダモン、とても忍耐が居るそう。一つ一つ小指の爪程度の大きさの殻を割り、中の粒のみを使って香りを抽出しているそうです。

ルガックさんのポリシーとして、スパイスや香りは必ず1種類で作るというものがるそうで、いろんな香りを合わせるということはしないそう。

ルガックさん

「 わたしはわたしがやりたいやり方でショコラ作りをしている。わたしはこれがしたいからしている。人生にはいろんな制約がたくさんあるので、せめて自分の作りたいショコラを作っている。これがわたしの自由な部分ですね。」

ルガックさんの人生論も聞けて感激でした!!

アンフュゼが6分である理由は?

ここで6分が経過し、アンフュゼが終わりました。こし器でシナモンを取り除きます。

シナモンを取り除いた後、生クリームがどんどん冷めていくので、ここでもう一度、火にかけてます。生クリームが冷えているとチョコレートと混ざりにくくなるのでしっかりと熱します。

表面が煮立ったら、ショコラに生クリームを一度に注ぎます。

そして、よ〜く混ぜ合わせます。

ここで、ルガックさんはアンフュゼの時間を6分でやった理由について教えてくださいました。

ルガックさん

「 煮出す時間を短めにしているのは、香りの素材から苦みを出さないようにするため。煮出す時間が長くなると苦みが出てきてしまうので、氣をつけてください。」

さて、ここでガナッシュにカルヴァドス(80g)を少しずつ入れてかき混ぜます。続いて無塩バター(30g)を入れてかき混ぜます。

バターの用途としては、クリーミーな食感がほしいから。なので、バターはたくさん入れてもダメ。ショコラの甘みと食感のバランスが大事だそうです!!

ここに溶かしたチョコレートを入れて混ぜます。

そして、最後に、フランベしたレーズンを加えて混ぜ合わせれば完成です!!

さっそく出来上がりをいただきます!!

ということで、できたガナッシュが配布されました。一口いただきます!!

何!? リンゴ以上のリンゴの香り!!

そして、このなめらかさ!!

食べた瞬間に笑顔になれるガナッシュ。リンゴとチョコレートの酸味がまた絶妙でした。濃厚なんですが、くどくない。コクのあとからアルコール香りがふわ〜として後味も美味しい。

レーズンもアクセントとなってて食感が楽しめました!!

カルヴァドスとの出会いは偶然。

今回、どうしてカルヴァドスなのか。その辺りについてお話してくれました。

カルヴァドスとは、ノルマンディー地方のリンゴの蒸留酒。ノルマンディーは田園地帯で美味しい食材がたくさんあります。そこにルガックさんのお母さんが住んでいらっしゃるそうです。

そのノルマンディーで偶然、小さな農家と出会います。

そこで作ってるカルヴァドスを一口味わったら、アルコール度がとても高いのにリンゴの風味を強烈に感じて、そこから、ショコラに使うことを思いついたんだそうです。

偶然とはいうものの、常に美味しい素材をルガックさんが求めているからこその出会いだったんだろうなぁと思いました。

この偶然のカルヴァドスとの出会い、レーズン食感のアイディア、冬というとことでシナモンを合わせてみようと、発想を深めていき、今回のレシピ開発に至ったそうです。

デモで提供したガナッシュは25〜30度くらい。この状態だと、口の中ですぐ溶けて、ショコラがまとわりつくので、リンゴの香りを一番感じることができるそうです。

ボンボンだとその温度では味わえないので、このデモでは、一番良い状態で提供することができた、とルガックさんも大満足でした!!

これで終わりかと思いきや・・・

ガナッシュをいただき、カルヴァドスとの出会いをお聞きしたところで、デモももう終わり向かってきました。

そしたら、なんとお土産として、今、いただいたカルヴァドスとシナモンのガナッシュをボンボンショコラとして製品化したものをお持ち帰りいただきます、とのこと!!

うわっ!! 太っ腹!!

これはテンション上がるー!!!!!

ただ、ボンボンショコラは適温で食べられないかもしれないので、口に含んだ際はゆっくりと舌の上で溶かしながら風味を口に広げるように食べると、美味しく食べられるそうです。

ショコラは喜び。

まだ食べてなかった!!

デモのあと、ルガックさんはお土産を一人一人に手渡ししていました。とことんお客様目線でサービス精神がある方だと思いました!! すごい!!

もちろん、わたしもお土産をもらうとともに、ツーショット写真を撮らせていただきました(笑) 良いエネルギーもらった感じがしました!!

ふと思ったのですが、わたしは何か今は亡き祖父の姿をルガックさんに重ねていたかもしれません。

あ、そういえば・・・

試食は2種類のボンボンショコラが配られたのですが、もう一つのアーモンドとクルミのプラリネは説明なしでした(笑)

ということで、ガブっ!!

全体的に固めの感じですが、くるみが大粒で香りが豊かです。少し塩氣が強めに感じましたが、アーモンドとくるみのナッツペアが全体のバランスを整えてる感じがしました。チョコレートはビターな感じでした!!

いただいたお土産の中身は!?

こちらがいただいたお土産です。中には2粒のボンボンショコラが入っていました!!

右はルガックさんのスペシャリテのガナッシュナチュールビター。

左が製品化されたボンボンショコラです。

いただいてみると、デモで食べた物とまるで別物!! まずあの豊かなリンゴの香りがほとんど感じられず。じっくり味わってみるとだんだんと香りが出てきました。

レーズンの食感もふわっとしておらず、凝縮されて少し固めのレーズンになっていました。

それにしてもこんなに違いが出るもんかと驚きでした!!

まとめ

サロショ2017のパスカル・ル・ガックさんのデモに参加してきました!!

雰囲氣にも出ているのですが、とにかく優しい目をしていて、柔らかい空氣が出ていました。そして、ショコラ作りを楽しんでいるのがよくわかるデモでした。

最後のお土産もルガックさんご本人が渡すなどサービスしてくれて大感激のイベントでした。

あぁ、楽しかったぁ♪

お土産もごちそうまでした!!

★サロショ2017はの氣になる他イベントは?

サロンデュショコラ2017@東京国際フォーラム(有楽町) 総まとめ!!

タイトルとURLをコピーしました