こんにちは。しんごです。
図書館をうろうろしてたとき、「 甘え 」の構造という本を見て、そもそも「 甘え 」とは何なのか。そんな疑問がふと頭をよぎりました。この本を読んで、自分なりの解が得られました。
「 甘え 」とは?
ズバリ、甘えとは自分と他者との信頼関係。
相手を信頼しているから任せることができる。相手を信頼しているから提供できる。それが「 甘え 」だと思いました。
「 甘え 」の関係性に金銭が関わっていても、「 甘え 」という関係は成立していると考えています。ただし、お金ありきの信頼関係ではなく、信頼がありお金は道具として利用しているという関係性のみです。
「 甘え 」というのは、プラスの関係性なんだと氣付きました!!
世の中の甘えはマイナス先行?
「 甘え 」と聞くと、私はマイナスのイメージが先行していました。また、それは世間や世の中がそのような傾向が強いのもあると思います。
「 甘え 」という言葉、よくこういう風に使われることがあります。
「 甘ったれんな!! 」
「 そんなことで甘んずるな!! 」
これらの言葉は叱られてるときに使われるので、マイナスなイメージが付きやすいです。ですが、叱られるという事自体がそもそもマイナスなのでしょうか。
「 甘えるな!」はあなたへの期待
実は成長を期待してる
捉え方を変えるとこのようにも理解できます。
「 甘ったれんな!! (速く甘えられる関係性になれるように成長しろ!!) 」
「 そんなことで甘んずるな!! (もっと成長できるだろ!!) 」
言っている本人がそこまで考えて発しているかは、本人さえも氣付いていない可能性もありますが(笑) ですが、よく考えると、その発言の裏には、相手への期待が込められているのではないでしょうか。
叱る=愛
私は30過ぎてから怒鳴られて叱られたことがあります。
「 いつまで甘えてるんだ!! 」
そのときは、とても腹が立ちました。「 なんでこの年で怒られてるんだ。あいつ、ふざけんな。」と腹が沸騰してました。そのあと少し落ち着いてから、ちょっと考えました。
あのイライラ、自分自身へのイライラだ。
自分は悪くないと信じたいから、叱った人に怒りの矛先を向けていました。それに氣付かせてくれたのが、この言葉でした。このときに言われた「 甘え 」は自分と自分の間にしっかりと信頼関係を作れ!! ということでした。
知らない間に、自分を守りに入っていたので、このお叱りは本当にありがたりお叱りでした。
こう考えると、「 甘え 」ってとてもプラスであり、相手の成長を促す素晴らしい言葉だと思いました。
「 甘え 」をうまく使おう!
本当の意味での甘えの関係とは、お互いが認め合い、信頼できる関係のことなんだと、この本を読み、自分の経験を振り返って思いました。
甘える、甘えさせる関係ができたとき、真の人間関係が成立したときなのかもしれません。
私が見る、出会う、世の中の成功者の方々はこの「 甘え 」が本当にうまいなぁと思います。自分のできないことは他の人に「 甘え 」て成功しています。その裏には信頼があることは言うまでもないと思います。
本書をひとことで。
「 甘えは日本の文化であり、人間関係を構築するもの。」
昭和46年に書かれたのですが、この本は「 甘え 」の本当の意味を忘れてしまった現代にこそ読む価値のある本だと思いました。
本の内容は「 甘え 」というものについて、以下の点について書かれています。
- 甘えという語彙
- 甘えの言語的期限
- 甘えに関する研究と考察
- 甘えに関する事象と考察
本の内容は、こういう時はこう、という研究結果や考察をずらずらと紹介しており、私の求める解についてビシッと書かれていませんでした。
最初、読み始めたときは、読むのやめようかと思いました(笑)
しかし、読んで良かったです。読みながら、自分の頭を使って「 甘え 」とは何かについて考えさせられるので、自分の思考が深まりました。
著者はどんな人?
では、著者の土居 健郎(どい たけお) さんはどんな人なのでしょう。
東大医学部卒業後、アメリカにて精神医学の研究をされていました。その後、聖路加国際病院精神科医長になられました。東大など大学の医学部教授をお勤めになり、聖路加国際病院の顧問、医学博士としてご活躍。現在はお亡くなりになられています。
「 甘え 」に関する精神分析の著書や論文等を数多く出されています。
精神医学界は有名な方なんですね。今回のこの本を通じて知りました。
土居健郎さんの詳細は →Wikipedia (土居 健郎さんのページ)
まとめ
「 甘え 」とは人間関係。真の甘え上手が人生を楽しく生きられる人なのかなと思いました。
今まで「 甘え 」がマイナスイメージだった人も、これをきっかけにプラスに変えていきませんか?そうすることで、きっと本当の「 甘え 」にすぐたどり着けます!!